自分を意識だけで労わるのは難しいもの。
人には優しくできるのに、自分には優しくできない。鬼上司のように厳しく言っちゃう…という悩みが届きます。
私もそうです。自分にだけはめっちゃ厳しい…。
本来、自分こそ大切にしなきゃいけないんですよね。
人は言動を一致させようとします。これがわかると、少しずつ自分を大切にできるんですよ。
当記事では、
- 自分を労わる、大切にするための基本的な考え方
- 習慣として取り入れて欲しいこと
- 自分のことを褒める必要はない
カウンセラーの私が、この3点を中心に解説していきます。
ぜひ、繰り返し学習にお使いください。
生き方や心理系に関わる書籍も出しています
SNSから距離を取るのも有効です
1.【これができていない人多数】自分を労わる、大切にするための基本的な考え方
自分を労われない人は、他人のことを意識しすぎています。
- どう見られるか
- もっと頑張らなきゃいけない
- 自分の価値を上げなきゃ
つまり、自分ではなく他人に興味を持ちすぎている状態です。他人に振り回されているのです。
自分を労わるためには「私自身を育てる」ような感覚が大切。具体的なことを1つずつ解説していきます。
① 自分に興味を持つ
人は自分のことを知っているようで、15%くらいしか知っていない。という研究があります。
ほとんど知らないんですね…。
自分の本心にすら、ウソをついているケースがありますから。
以下の質問にサッと答えられますか?
- 何が好きですか
- 何をしたいですか
- 夢や憧れは何ですか
- 誰が好きですか、どういう人がタイプですか
- どういう働き方がしたいですか
- 今の不満や不安は何ですか
- 行きたい国はどこですか
- 趣味は何ですか
- 本当はどうしたいと思っていますか
- 何がしがらみで、やりたいことができないのですか
やりたいけどできない…というのも定番なので、そういった問いかけもしました。
人は何かと言い訳をして、自分を隠すのです。そういう気持ちについても理解することで「これが課題だったんだ」と気づけますよね。
ちなみに「他人を優先することが自分の意見」だと、自分の好みもなくなります。自分を知らないと、自分を喜ばせることすらできませんよね。
まずは、何度も自分に対して「何が何が…」と質問し、自分を知る作業をしましょう。
② 自分にお金と時間をかける
シンプルですが、今の時代できていない人が多いんです。もちろん、お金と時間をかけすぎればいい…というものでもありません。
- 毎月の予算を組む
- その予算内で、自分のためにお金を使う
- 毎週、自分に使える時間を用意する
自分にお金と時間をかけない日々を続けることで、心の弾みを失います。
「これ、本当はやりたいけどやめとこう。」
と思ってしまうんですよ。
人生はどちらかといえばつらいことが多いんです。自分にとっての楽しいことを用意しないと、バランスが崩れて悩みます。
育児で忙しい時だったとしても…子どもを数時間、サービスに預けて自分らしい時間を持った方がいいでしょう。
そうしないと、自分が後回しになります。
③ 我慢、節約ばかりにしない
TVを見ていても「節約しましょう」の話が多いですよね。
確かに節約も大事。適切な我慢も大事です。ただし、節約そのものが目的になってはいけません。
節約そのものが目的…ですか?
節約して、何をしたいか。という目的がいるんです。
節約が目的になると、ほとんどのものを節約しようとします。
本当はやりたかったこと。欲しかったもの。そういうものも節約し、人生でやりたいことができなくなっていくんですよ。
そのうち、自分を労わることにも節約となります。たまにはマッサージを受けたり、美味しいものを食べたいでしょう。
そういう時間も無駄と思ってしまうんです。自分を労わるのが無駄、という考えにつながってしまうのですね。
④ わざと自分をボロボロにしない
自分を労わる場合、労わらないことを避けるという考え方もできます。
わかりやすいのは「自分をボロボロにする行動の肯定をやめる」です。
わざと自分をボロボロにして周りに見せつける。そんな被害者的な攻撃があります。これ、やっている人が多いんですよ。
残業を断らずひたすら引き受けて、その姿を見せつける。ような考えですね。
そうではなく休むこと。無理しないことが、労わる選択になるのです。
感情でわかってもらおうとせず、しっかりと相談する
この考えを持つだけで、ボロボロになる前に解決できる可能性が増えます。
感情で行動する人の方が…人間関係も悪化します。自分にも不利になりやすいのです。とにかく怒る!みたいなこともわかりやすいですよね。
⑤ 何かをする、だけでなく「やめる」選択も持つ
ちょうど「ボロボロにするのをやめる」という話をしました。
自分が負担となっているもの。本当はつらいと思っているものをやめるのも、自分を労わる選択となります。
掃除を完ぺきにするのをやめる…みたいなことですね!
そうなんです。何かをする、がしんどい時もありますから。
自分を労わる簡単な方法は「生活習慣を整えること」です。寝ること、運動すること、食事をゆっくり摂ることなど。
そのためには、生活習慣が乱れるほど大変な内容を避けることも手段となります。
どうしても気乗りしないことを改めて断る。これもホッとしますよね。
あなたにとって「ホッとする選択」を選んでいけばいいんです。
続けて、より具体的に自分を労わるための習慣作りについて。お話ししていきますね。
2.自分を労わるため、習慣にして欲しいこと
人は習慣で生きています。そして、言動と思考を一致させたがる部分があります。
自分を労わる行動が「私は私を大切にしている」。という気持ちにつながるのですね。
労わる…がよくわからない人は「心地よいものを集める。行動をする。」をしましょう。段階別に詳しく解説していきますね。
① 自分に使う時間を事前に確保する
そもそも時間がなければ自分を大切にはできません。時間の確保ができない場合、既に無理をしている状態と言えるでしょう。
無理をしている…ですか。
そうです。仕事のため睡眠時間を削るとか、もってのほかですね。
一度、ルーティーンを見直しましょう。
- 無駄なことはないか
- 無理している部分はどれか
- 断れることまで引き受けていないか
こんなことが見えてくると思います。
残業が多すぎて眠れない。これなら、残業の多い状況が問題です。時間をかけてでも改善する価値があると言えるでしょう。
とりあえず家事の時短から検討をおすすめします。ロボット掃除機や食洗器を使う。モノを減らして、整理整頓の時間を減らすなど。できる程度に行いましょう。
② 自分をケアする
肌ケア、デンタルヘルスなど。自分に時間やお金をかけることで、自分を大切にする感覚が生まれます。
例えばこんなこと。
- 化粧水、乳液などで肌を労わる
- 脱毛する
- ストレッチ等でコリをほぐす
- 歯を丁寧にゆっくり磨く
- 目を休める(ホッとアイマスクなど)
- シャワーで済まさず入浴する
どちらかと言えば男性にこそ必要かもしれません。日焼け止めも塗らない人がいますからね。
自分のケアは自分のメンテナンス時間のようなもの。
お風呂上がり、寝る前の行動を切り替えましょう。スマホばかり、SNSばかり見ていると逆に自分を疲れさせています。
③ 今日の自分の調子を点数にする
人は毎日同じではありません。何となく、毎日が絶好調と同じ感覚で行動したくなるんです…。
確かに…。不調な日の方が多いかも。
これを見える化しましょう。
例えば、朝起きて「今日は50点」みたいな日があります。こういう日は、100点レベルの行動は取れないのです。
仕事だったら、
- ミスしないようにする
- 必要以上に行動しない
- お願いも断る
となるでしょう。
さらに、風邪を引いた日などは30点ぐらいになると思います。こういう日は仕事に行くだけでも凄いこと。それ以上考える必要はありません。
このように、その日の自分の調子を知るだけでも労わる行動が取りやすくなります。
④ 帰宅後に身体をほぐす
仕事が終わってもう夜。1日の疲れがたまっています。想像以上に身体も凝り固まっているんですよ。
ちなみに日本人の多くは運動不足。
厚生労働省が推奨する運動量を達成している人は、男女合わせて50%ほど…というお話もあります。半数が運動不足です。
運動はリラックスにつながるだけではありません。脳内バランスも整えてくれます。
そこで、帰宅後の運動を心がけましょう。ストレッチで構いません。
悩んだらラジオ体操がおすすめ。ラジオ体操の第一と第二を行えば、成人女性が必要とする運動量のおよそ半分を達成できますよ。
私はよく、こちらの動画を観ながらラジオ体操をしています。
⑤ 自分との対話時間を持つ(反省会にはしない)
自分を労わるため、自分の気持ちに従うような言葉がけをしましょう。
そのためには自分との対話時間。優しく考える時間が必要です。
夜の反省会…みたいな感じですか?
いえ、反省会ではありません。振り返る会です。
他にも、
- ポジティブ日記を書く
- 今日もよくやった、という考えで寝室に入る
- 疲れた日は「疲れたね」と声掛けする
上記のような考え方がおすすめです。
よくやっているのに…それを当たり前と思えば、自分を責める日の方が増えるでしょう。あくまで労わる前提で考えます。
自分を励ます時間を増やせば増やすほど、自分を肯定しやすくなります。
⑥ 失敗を許す
自分を労わるためには、その逆の行動を減らすことも大切です。
労わるの反対なら「責める」「もっとやれと言う」「ダメと思う」などがあるでしょう。自分を許せなければ、自分を労われません。
アインシュタインの名言が参考になります。
「どうせ必要な時に人が責めるのだから、自分で自分を責める必要はない」
私も常に心がけています。
このように、自分に優しくなれる知識を集めましょう。
そうすると失敗も肯定しやすくなります。失敗しても、その先でうまくいけば通過点ですから。失敗は成長の証拠とも言えます。
最後に「無理な前向きはしなくていい」というお話もします。これ、自分を労わる人が間違えやすい考え方なんですよ。
3.自分を無理に褒めることは逆効果
人は反発して考える癖があります。
自分を責めている人の場合は「徹底的に自分を労わるぞ!頑張るぞ!」みたいに意気込んでしまうのです。
- 明るくなる
- ハッピーになる
- 自分以外の人はどうでもよくする
上記のように考える人もいるでしょう。
これだとうまく行きません。今の自分の否定になるからです。
自分を過度に褒める以外の考え方を持つことが大切なんです。
正しいポジティブ思考は「それでいい、これでいい」
あなたはポジティブ思考をどのような考えだと思いますか?
そりゃ、明るくて前向き!じゃないですか?
実はそうじゃないんです。
正しいポジティブは「それでいい、これでいい」です。
今の悩むあなたでも「それでいい」。労わることが下手でも「それでいい」のです。
こう思うと現状の肯定となり、自分を認められますよね。自分を責めなくなります。
今の自分を認めた上で「できる程度に自分を労わっていこう」と考えましょう。この方が無理なく自分に目を向けられるのですね。
正しいポジティブ思考はVoicyで詳しく話しています
無理して自分を優先し続ける必要はない
自分を優先!と思うと、他人を疎かにするように思うでしょう。そこまで極端にすることはありません。
自分を労わる思考を持つと言っても「今より一歩できれば大成功」です。今までの自分を簡単に変えることはできませんし、今の自分にもいい所はあるんです。
例えば、まず1日10分だけ自分を労わる時間にする。
このように変化を加えましょう。
いきなり帰宅後は「全部、自分を労わる時間」にする必要はありません。
マルとバツじゃないんです。変化とはグラデーション的なもの。
週に1日、10分だけでも変化ですよね。誰だって環境も人間関係も違います。
あなたのできる程度から始めましょう。
まとめ:何よりも自分が大切。自分が健康だから行動できます
自分を労わることができる人なら、今までも労わっていたはず。
あなたの考えとして「自分は二番手。それより他の人が大事」のように考えているのです。
まずは言動を変えることからお試しください。肌ケアとか、自分にお金を使う。自分のための予算を組む。
このような行動から思考も「自分を労わっていいんだ」と変わるようになります。早速今日から試してみましょう。
以上、今日はこんなところで終わりますね。Blue Rat WebのRyotaでした。
生き方や心理系に関わる書籍も出しています
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