私は個人事業主・フリーランスとして駆け抜けて早6年が経過しました。
工場勤務+個人の仕事の時代を含めれば16年となります。ここまで継続できたのは…もちろん個人の仕事が好きなこともあります。
好きよりも大事なことってあるんですか?!
個人の仕事でも、好きな仕事の割合は100%ではないんです。
多くの人が個人で何かをやろうとして挫折します。私も友人や知人に頼まれて教えてきましたが、全員継続できずに挫折しました。
それもそのはず。好きだけでは仕事はできないためです。
当記事は、
- 個人事業主・フリーランスになりたい!または、1年目で悩んでいるあなたへ
- 好きを仕事にするメリットとデメリット
- 好き以上に個人の仕事で重要な点
をそれぞれお話します。
仕事としての取り組み方ができていない方もいらっしゃると思います。仕事の方向性にも関わることなので、ぜひお役立てください。
やりたいことと生活のバランスもラジオで解説しています
生き方に関する書籍も執筆、販売中
1.個人事業主・フリーランスが「好きを仕事にする」ことのメリット
当たり前ですが、好きじゃないことを仕事にするのはつらいでしょう。
組織であれば「安定」や「認められる」を軸に続けることもできます。でもせっかくの個人の仕事ですからね…。
やっぱり好きなことくらい選びたいですよね。
または「得意なこと」を仕事に選ぶものです。
では好きなことを仕事にすれば何が良いのか。私が体感しているメリットからお話していきます。
① ストレスを受けにくい
極端な話、ゲームが好きならゲームを仕事にするようなことです。
- やりたいと思う
- 嫌々やる…ではない
- やっている姿を想像できる
不安を想像しづらいのが魅力です。
嫌な人のことを考えているとしんどいでしょう。大好きな人ならその逆です。
好きなことを考えるのですから、考えることがストレスになりづらいのです。
私も「翌日の仕事の想像がつらくない」ことが大きなメリットです。
工場に勤めていた時、翌日に苦手な作業・一緒に働きたくない人との作業があればブルーな気持ちでした。仕事内容でのストレスはほとんどありません。
② 好きなことなのでやる気が出る、得意を発揮できる
例えば私は電話応対が苦手です。電話応対中心の仕事の時は全くやる気が出ませんでした。
それどころか、電話応対の方法を勉強しても成果が出なかったのです。
苦手を得意にするのは苦痛だし労力がかかる
のですね。
一方で得意なことは逆。少ない労力で成果が出やすいです。自己肯定感もモリモリ上がります。
そもそも好きなことだから、長くできますよね。
それもあります。自分の性質にあっているのでミスも少ないのです。
私は1日に2本YouTubeを撮影し、ラジオも2本収録します。ショート動画も日により4本収録します。人によっては1日作業でしょう。
私は目次さえ作れば撮影が可能です。目次は1分で書けますし、収録も一発撮り。2時間ほどあれば上記の作業は終わってしまうのです。
これも「目次から自分なりに話を進める」ことが得意だから。話すことが苦手であれば、さらに時間がかかってしまうでしょう。
③ 知識欲を発揮できる
好きなことは「もっと知りたくなる」のです。
皆さんも好きなドラマや漫画はないでしょうか。先が知りたくなりますよね。あれと一緒です。
私であれば、常に心理系のことを調べたり…人生や生き方のことを考えています。名言から禅まで。様々な学問から「これは役立つな」という情報を集め、メモしているのです。
ちなみに車は全く興味がありません。車のことを調べてもチンプンカンプン。もっと知りたいとは思わないのです。
嫌々勉強するのと、自分から勉強するのは効率が違いますよね。この差は歴然です。
このように、好きなことを仕事にすると「主に効率とストレス」が違ってくることがわかります。
一方…好きなことだからこそ、仕事にするデメリットもあるんです。これは必ず知っておきたいことになりますね。
2.個人事業主・フリーランスが「好きを仕事にする」ことのデメリット
個人事業主・フリーランスになる方の多くは「好きを仕事にしている」のです。
それなのに、1年でおよそ3割の人が廃業します。このことからも「好きだけで仕事が続かない」ことがわかりますよね。
どうして続かないんでしょう…?
実際に私も個人の仕事で独立をして、感じたことがあります。
好きは好きで残るんです。しかし、好き以外の要素が出てくるのです。そのポイントをお話していきますね。
① 必ず「好きではない仕事」が入ってくる
私の場合は以下の仕事が好きではない仕事です。
- 細かい事務作業
- 経理、確定申告
- 遠方への出張
- 一方的なクレーム対応
確定申告も…税務署と相談しつつ、何とか問題なく進められるようになりました。それでも時間はかかります。
事務作業や経理作業は外注も可能です。でも、外注するとコストがかかりますよね。
他にも…仕事であるからには、人との関わりはゼロになりません。明らかなクレーム対応だったり、トラブルが舞い込むことも少なくないのです。
このように、問題に対して対応できないと仕事は続けられません。
やりたくない仕事が2割ほど発生してくるのです。
好きを仕事にする!と思う方は、好きなことだけするイメージがあるのです。
ちなみに…私の周りで、個人の仕事をして挫折する方は「営業活動ができない」が圧倒的でした。
② 義務的になり、好きではなくなる恐れがある
皆さんは趣味をお持ちでしょうか。趣味は楽しいものですよね。
なのに趣味が楽しくなる要因があるのです。それが、趣味を義務にしてしまうこと。
あ、確かに…。続けるとしんどくなります。
趣味はいつでも止められるから趣味なのです。
でも仕事は違います。続けなければなりません。そうしないと食べていけませんからね。
毎日好物を食べたら飽きてくるのと同じく、好きなことなのに「もう無理!」となる方が少なくないのです。
仕事とプライベートをしっかり区分けできる方の方が続きます。
真面目なタイプで、仕事を増やしすぎる方は「仕事がつらい」となりやすいです。好きなことにも限度があることを知っておきましょう。
③ 他の人からの干渉、指示に反発する
私はクライアントワークではないのでまだ助かってます。それでも、人からの指示指摘のある部分がありました。それを徹底的に減らしてラクになったのです。
あなたが誰かから仕事を得るとして…
- こうしなさい、ああしなさいと言われる
- 上から目線の意見も少なくない
- 「あれ、これ組織と一緒じゃん」と思う
このような悩みが出てくるでしょう。
ちなみに、あなたがデザインをしたいとして、個人から仕事を引き受けるとしましょう。お客様からも様々な意見を受けることになります。これに耐えられますか?
職人とアーティストの違いを意識しましょう。
職人は、人から依頼を受けて正しく作るタイプ。
アーティストは自分が自由に作り、それを周りが評価するタイプ。
あなたがアーティストタイプなら、人から仕事を引き受ける行為そのものがストレスになるかもしれません。
なお私はアーティストタイプなので、自分主体で仕事を作り形にしております。
④ 好きが変わることもある
好きなことが「ずっと好き」とは限りません。見落としがちですが、大事なことです。
確かに…好きなゲームも好きじゃなくなった時があります。
それこそ、作ったものが否定されたりしたらしんどいですよね。
ですので、仕事の幅を広げておく方が安心なのです。
私は基本相談業をしています。それはそれとして、動画・ラジオ・執筆作業と、様々な媒体で活動をしています。飽きづらい状態にしているんですよ。
こればかりは、自分の性格・性質と向き合うことが必要です。
私は特徴として「物事を気軽に始められ、成果が出るまで継続することが苦ではない」ところがあります。
多くの方が…続けるのができないのです。どうやったら続けられるか?は早い段階で意識した方が良いでしょう。
では、個人の仕事を続けるために好きより大事なことは何なのか。そこをお話したいと思います。
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3.個人の仕事で「好き」よりも重要なこととは?
大半の仕事は地味なことです。
そうなんです?
よほど活躍している人じゃない限り、地道なことばかりです。
私も作家活動を始め、YouTube・発信活動などで活動しています。活躍しているように思う方も多いでしょう。
でも日々の作業は地道なもの。
- ラジオや動画を自宅で収録
- パソコンの前で執筆
- 細かい事務作業などをする
専用スタジオがあったり、誰かと外でバリバリ仕事をするようなことはありません。驚くほど地味です。
この「地味なこと」を見ていないと、好きという思いだけになってしまうのですね。
① 仕事として継続ができるか
個人の仕事も、当然ながら仕事です。継続が前提となります。
いくら好きなことでも「継続性」がなければ意味がありません。まず、あなたに継続性があるかどうかです。
- 飽き性
- 楽しいことだけしたい
- サボり癖がある
なら、個人で仕事をするのは難しいでしょう。
組織に戻る方の多くも「サボってしまう」です。いくらでもサボれちゃうので、仕事をしなくなる方がいらっしゃるんですよ。
他にも、そのやりたいことが「長くできるか?」です。単発仕事をひたすらこなすのも大変ですよね。
仕事になることと、ならないことの差は大きいんです。
それこそ、折り紙がメッチャクチャ上手!だったとして、これを継続仕事にするのは至難の技でしょう。
目立つことと仕事にすることは別物なのです。
② 地味な部分、淡々と行う部分を割り切れるか
例えば、事務作業・確定申告の入力作業のようなものです。
…確かに、地味な作業ですね。自分じゃなくても良さそう。
でも外注したらかなりの出費ですからね。
他にも、私であればひたすら毎日ラジオやYouTubeを撮影しています。家で1人収録ですので、想像以上に地味なこと。
動画では「色々やってる!」と見えますが、実態はリビングで撮影している程度です。
このように毎日の「ルーティン作業」を割り切る力は必須でしょう。
作家活動も「凄い仕事!」と思われるものです。
実際は資料を見て考えつつPCをカタカタ。これの繰り返しですからね。
形になるまでは、毎日デスクで考えるようなことばかり。地道なことなんです。
③ 好きでない仕事とどう向き合うか
大半の方が個人の仕事での「営業活動」を苦手とします。
- 色んな人にメールを送る
- 自分ができることを伝えるとともに、少し作業をしたものを送ってみる
など色んな行動があります。1日20通ほどメールを送る方もいます。大変ですよね。
自分が好きじゃない仕事でも、仕事のためにはやらなければなりません。それを無視はできないのです。
Ryotaさんは何が苦手です?
面倒なのは確定申告ですね。
一気にやると大変なので、数ヶ月ごとに細かく入力しています。難しいことは調べるので1時間かかったりしますね…。
私は「仕事だから」としています。あまりに苦手なら外注でしょう。どこかで線引きしないと、好きでない仕事のため好きな仕事に集中できなくなってしまうのですね。
④ 人間関係を円滑にできるか、または少なくできるか
個人の仕事であっても人間関係の問題はついて回ります。
ビジネスマナーは必須
ですのでご注意を。
- 納期を守れない
- 交渉ができない、相談ができない
- 円滑な連絡ができない
上記は問題行動です。しかし、これを守れない方が皆さんの想像以上に多いんです。
ちなみに納期を守れないことでの「損害賠償」なども絡んできます。フリーランス向けの損害補償に加入することも必須と言えるでしょう。
他にも、一緒に仕事をした人が問題を持ってくることもあります。
こういう問題を減らすため、私は極力人との作業をなくしました。これから先も減らしていくと思います。
人間関係に苦手意識があるのなら、自分主体の仕事を作るしかありません。
人とのトラブルが怖い場合もルール決めは必要です。自分を守ることを自分で考えていかなければならないのですね。
と、個人の仕事で重要点を話した上で「仕事内容より大事な能力面」についてもお話したいと思います。
4.「仕事内容より重要」個人事業主・フリーランスに必要不可欠なスキルとは?
仕事に取り組む。という点では個人事業主・フリーランスも組織での作業と変わりはありません。
むしろ、他の人が解消していた問題も抱えなければならなくなります。
自分が経営者…であり会社みたいなものです?
そうです。目の前の仕事だけが仕事ではありません。
経営なのですから、好きなことだけでは仕事になりません。もっと視野を広げて仕事全体を見ることが必要です。
仕事を続ける上で重要な3点をお話していきます。
① 問題解決能力
長く仕事をしていると「まさか」という問題が出てきます。
問題解決するための行動を取れない場合、問題は山積みになりますよね。どこかでパンクしてしまうんです。
- 問題を自力で解決するためにはどうするか
- とりあえず自分で調べられるか
- 自分でどうにかなるかを判断できるか
上記は重要項目です。
私は大半のことを自分で調べて解決できるようになりました。試行錯誤したり、仮説を立てて検証することもあります。
当ブログでも…デザイン的な面でエラーが発生した際に解決しています。
私も様々な人に個人の仕事関係のことを教えてきました。
問題が出たら「とりあえず聞こう」になっている方は、すぐに挫折します。1度は自分で調べ、わからないことを具体的にできる程度の問題解決能力は必須と考えています。
② 市場やニーズへの敏感さ
世間はコロコロと変わります。たった数年で新しい技術が登場。他の技術が終わってしまうことも珍しくありません。
これは…かなり大切なことですよね。
常に学び続ける姿勢は必要です。
例えば私はもともとインスタグラムでのみ心理系の発信をしていました。
そこからYouTube・ラジオ2つ・メルマガなどと内容を充実。今も新しいツールに切り替える検討などをしているのですね。
自分の仕事を必要とする人の目線で考えることは必須です。
私の場合、HSP関連で情報をお届けしています。一方で最近は人間関係に需要が集まっているため、人間関係の学びも増やしているのです。
必要なものをしっかり届けることができれば…見て下さる方は嬉しいですよね。これを忘れないことです。
③ 仕事としての誠実さ、一定のビジネスマナー
先ほど、最低限のビジネスマナーの話をしました。
個人の仕事を「仕事」と捉えない方が驚くほどいらっしゃいます。私も他の方と仕事をする中で、誠実さやビジネスマナーの重要性を改めて感じているんです。
- 納期を守る
- 連絡を正しく送る、受け答えする
- お互いの信頼関係をおとしめないよう行動に注意する
- 正しい敬語じゃなくてもいいので、丁寧に受け答えする
特に納期ですかね。期間を守らない人は…多いんです。
納期に遅れると、クライアントによっては損害賠償が発生します。仕事として、管理することは最低限のマナーと捉えましょう。
注意:さらに重要なのは健康
当たり前ですが、メンタルも身体も健康だから働けます。個人の仕事だからと言って、ダラダラとした生活習慣をしていては、不健康になるばかりでしょう。
個人の仕事の場合、特にメンタル的に不安になる方が多いのです。不安定な仕事ですからね。
- 身体が資本と考え、正しい睡眠や運動習慣を保つ
- 時おり人と話す
- 食べすぎ飲みすぎに注意する
- 仕事時間を増やしすぎない
上記は特に注意しましょう。
不安だからと仕事量を増やしすぎる方も多いのです。ワークライフバランスも整えましょう。
メンタル面の安定についても解説しています
5.カウンセラーの私が長年、個人の仕事を続けられているポイント
私は相談業を中心に様々な活動をしています。
このようなブログ・メディアの運営。執筆やデザインも全て自分が行っています。基本的に書籍も自分で執筆し、手直しをしてもらう形です。
仕事とは自分の人生を豊かにする活動。さらには、社会に対して何かしらのアプローチをすることです。
社会に対してのアプローチ…。
例えば、個人の小さなお店でも地域の憩いの場ですよね。
自分の好きなことを何となくする!では、どこかで活動の意義がなくなってしまうのです。
- 自分の仕事に誇りを持つ
- 自分が自分のファンとなり、仕事を楽しめる
- 学ぶことが苦にならない
この3つは必須と考えています。
自分の活動が誰かのためになっている、と思えば…多少は嫌なこと。つらいことでもやりがいが出るでしょう。
この「貢献感」を持ち、自分の仕事を続ける「勇気」を獲得すれば長く仕事ができます。
後は安定ですね。
私はカウンセラーの資格を持ち相談業をしつつも、執筆や発信など。複数の分野で活動しています。収入を分散することで安定的にしているんです。
安定がなければ、人のメンタル安定に欠かせない安心安全を失ってしまいます。
上記のように「好き」だけに特化せず…。様々な観点から仕事を見て、幅を広げると継続しやすくなるでしょう。
ぜひご一考ください。
まとめ:好きだけで仕事になると思わないようにしましょう
もちろん、好きだけで食べていければ幸せなんですけどね。実際はストレスになることが発生するものです。
ゲームが大好き!ゲーム実況で食べる!と考えても、心無いコメントが来るでしょう。アンチ対策など、ゲームとは関係ないことを学ぶことが出てきます。
好きなことと共に、好きなことを続けるための仕事が発生します。
こういう地道なこと・面倒なことができるかどうかが個人の仕事を続けられる分かれ道となるのですね。
十分に注意して個人の仕事をお進みください。
以上今日はこんなところで終わりますね。Blue Rat WebのRyotaでした。
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