「なぜか人間関係で悩みやすい…。付き合う人が微妙。」
カウンセラーとして相談業をしていると、こんな悩みが多く届きます。
悩みの9割は人間関係…という言葉もあります。では、なぜ付き合う人を間違えてしまうのでしょうか。
確かに、それほど人間関係で悩まない人もいますよね。
そういう方は、人との距離感を間違えていないのです。
人間関係で悩む方は「距離感のコントロール」が苦手なのです。
当記事では、
- いつも人間関係で悩む人の共通点/距離感のコントロールとは?
- 付き合う人を間違えないための方法
- それでも人間関係に悩む方におすすめしたい、シンプルなこと
上記をそれぞれお話します。
今回のことを学ぶだけでも、人間関係について見方が変わるでしょう。ぜひお役立てください。
YouTubeでも毎日、人間関係のことをお話しています
質の高い人間関係に囲まれる方法も解説しています
1.いつも人間関係で悩む人の共通点/距離感のコントロールの間違いとは?
人間関係とはざっくり言うと「与えると貰うのバランス」で成り立っています。
あなたが何かを与えたら、相手から同じ質のものを同じくらい欲しくなるんです。
確かにそうかも…これが崩れている人が苦手な人なのですね。
後はネガティブなことのやり取りになっている状態ですね。
嫌味を言われたら嫌味を言い返したくなります。感謝があれば、感謝を返したくなるのです。
人間関係の苦手な人は「嫌味を言われたのに我慢したり、愛想笑いするタイプ」です。
つまり、距離を離した方がいい人に近寄っているのです。与えると貰うのバランスも崩れています。
ここを前提としてさらに深堀していきますね。
① 苦手な人に近寄ってしまう
苦手な人を「毛虫やサボテン」に置き換えましょう。
毛虫やサボテンは触れば痛いです。わざわざ触りたくないし、毛虫に至っては見たくもないでしょう。
人間関係を間違えている人は、この毛虫やサボテンを抱きしめにいくようなものです。
- 苦手な人に愛想笑い
- 嫌味な人の意見を真に受けて改善しようとする、感謝する
- ずるい人と連絡先を交換し、与え続ける
ではなくて、苦手な人からは離れなければいけません。
嫌味を言われたら嫌な顔をして去ればいいのです。苦手な人に嫌われるのが怖い心理を持っているとも言えるでしょう。
② 全員と友達、仲良しになろうとする
7:2:1の法則、という言葉があります。
10人いたら1人はあなたのことを苦手、嫌いと思っています。
しかし2人は好意的。残りの7人は何も言いませんが、どちらかと言えば好意的な人です。
つまり、何をしても苦手な人、嫌味な人は出てくるのです。全員に好かれることはできません。
ああ…確かに全員と友達になろうとしてたかもしれません。
嫌味を言う人と仲良くするって難しいんですよ。
これは教育の影響もあります。全員と仲良くしなさい!のような思考がありますよね。
では、先生は他の先生や生徒の保護者と仲良しなのでしょうか。そんなことはありません。
全員と仲良く…ではなくて「苦手な人は放置して、仲の良い人はさらに仲良し」でいいのですね。
③ すぐ連絡先を交換する
連絡先を交換するとつながってしまいます。
人間関係の大半は「会っている時間より会っていない時間の方が長い」のです。
苦手な人と会う時間が少なければ我慢できるかもしれません。でも連絡先を交換すると…。
- 連絡が来る可能性がある
- 会わない時間でもつながることになる
- 干渉される
- ミュートやブロックなどの対処が必要だが、それまで色々悩んでしまう
などのデメリットがあります。
連絡先交換は慎重にしましょう。特に、相手がどういう人物かわからないまま連絡方法を教えるべきではありません。
「過去にトラブルがあって、連絡先を簡単に教えないようにしてるの。私の理由だけどゴメンね。」のように、自分の理由で断ると安心です。
相手も強引に連絡先を交換できなくなります。
④ 断れない、ネガティブを表現できない
断れないと相手の言いなりです。苦手な人から距離を取ることもできません。
ネガティブの表現とは「嫌なことをやめて」と言うようなもの。これも、相手に嫌われるのが怖いとできません。
これはどちらも重要ですね。確かに断り下手かも。
断ることを悪いことと思っていれば、相手の言いなりです。
断れば一定の距離感を保てます。苦手な人も「これ以上苦手にしなくて済む」可能性があるのです。
どんな資格やスキルより「断れる」は…今すぐ必要で、この先も役立つ技術と言えるでしょう。
私の書籍になりますが、断り方やネガティブの表現は以下の書籍で詳しく解説しております。
⑤ 一部のコミュニティに全てを求めようとする
わかりやすいのは「家と会社の往復」です。この場合、属するコミュニティが家と会社だけですよね。
会社に全てを求める傾向となります。
- 友達、親友
- 恋人
- 良好な人たち
すると、苦手な人に対しても仲良くなろうと必死になるのです。
他の場所で友達がいれば「まぁ会社の人間関係は程々でいいか」と割り切れるでしょう。
詳細は後術しますが、大半の人間関係は「仲間」でしかありません。
ママ友・パパ友も「友」とついていますが、情報交換の仲間なのです。
なのに友達扱いするので、苦手な人なのに友達扱いでモヤモヤしてしまうケースが出てくるのですね。
心理的に、人に怯えていると関係性を間違いやすい
これまで、恥をかいたりしてきませんでしたか?
または、自己肯定感が低くて「他人から認められたいなぁ」の気持ちが強くありませんか?
この状態だと人に怯えます。人に怯えると以下のような気持ちになるのです。
人が怖い、でも認められたい
ホラー映画を見て夜眠れなくなるのなら、ホラー映画を見ない方がいいですよね。なのに見てしまい後悔します。
これと同じ感覚で、人間関係の葛藤が生まれているのです。
ほとんどの人はあなたに興味がありません。嫌味な人はあなたに興味があるのではなくて、あなたを利用して自分を保ちたいのです。
ではどうすれば付き合う人を間違えなくなるのか…これも、今から順にお話させて頂きますね。
2.付き合う人を間違えないための方法
関係性をいきなり作ろうとしないことです。
大半の方は「仲良くなりましょう」と連絡先を交換したり、自己開示を始めます。
その方がいいんじゃないですか?
相手がとんでもなく嫌味を言う人だったらどうでしょうか。
恋愛で想像してください。いきなり知らない人から告白されても、正直怖いでしょう。
でも「友達を作る」だと、同じようなイメージで近寄ってしまうのです。教育の流れから、友達は多い方がいいと無意識に信じている方が多いことも一因と言えますね。
あなたがいつも付き合う人を間違えるのなら、以下の4つことをお試しください。
① 相手を観察する時間を持つ
最初にして最も重要なのがコレ。少なくとも3回会うまでは断定しないことです。
- 相手の良し悪しの両面を探す
- 好き嫌いを断定しない、まだ関係性を深めない
- モヤっとする回数を見る
大半の方は、初対面で「建前の自分を出す」こととなります。緊張もしますし、最初からオープンにはしづらいでしょう。
作った自分で接していることが多いのです。
3回会えばお互いに多少は緊張が取れます。素の部分も出るでしょう。ここでモヤっとすることがあれば、今後もモヤモヤが続く可能性が高いと言えるのです。
私は過去に、ご近所さんでモヤっとする人がいました。初対面で突然敬語がなくなり、理不尽なことで「そういうことを言うな!」と怒りをぶつけられたのです。
(相手がタバコを吸いに行った後に「タバコ吸われるんですねー。」と言ったら怒鳴られた形です。)
この人は関わらない方がいいと判断し、即座に疎遠にしました。
② 苦手な人から距離を取る、仲良くなろうとしない
モヤっとしたなら距離を近づけることはやめましょう。距離を取ればいいのです。
でも、苦手な人を放置すると不安じゃないです?
実際は、苦手な人はどこにでもいるのです。
その人は今までも存在していました。でも脅威と思っていなかったのは「知らなかったから」ですよね。
離れれば知らない人に戻るだけ。元の状態です。関わりを増やすから不安は強まるのです。
苦手な人は、相手を苦手と思っている状態で関わりを作ることです。苦手なのだから、仕事だけの関係…のように、特定のことだけでつながればいいのです。
苦手な人を好意的な人にすることは驚くほど労力がかかります。1年以上かかるでしょう。その間にまた苦手な人が出てくるものです。
③ 干渉されにくい状態を作る
徹底して、相手から意見をぶつけられることを減らします。攻撃やモヤっとする意見が少ないほど、苦手意識は高まらないためです。
以下のことを鉄則としましょう。
- 連絡先を交換しない(SNSを含む)
- 自分の情報を教えない
- コミュニケーションを減らす
特に連絡先交換に注意しましょう。お互い連絡先を知らなければ、連絡が来るかも…というモヤモヤはなくなります。
職場など関わりの深い場所では「干渉されても平気な情報のみ教えること」がおすすめです。
私は失敗談を中心に会話をしていました。他にも、相手に話してもらうことも有効です。
工場に勤務していたころに苦手な人がいたのです。その方はガジェット好きだったので、ガジェットの話ばかり聞いていました。
成功談、幸せな話をすると妬まれて攻撃されるケースが多いのです。どうでもいい話をしておけば、何を言われてもモヤモヤしづらくなります。
④ 特定の人に依存しない
あなたと会話できる人が…その苦手な人しかいなかったらどうでしょうか。職場で相談できる人が苦手な人、というケースも考えられます。
逃げ場ゼロになっちゃいますね。
そうなんです。人間関係も分散が大事なんですよ。
人間関係を求めるのが人です。それはそれとして、他で友達・相談者がいれば苦手な人に依存しませんよね。
苦手な人に嫌われていても「いいや。私は友達いるし。」と切り替えられます。友達がいなければ、相手と仲良くすることばかり想像するでしょう。
人は弱い動物です。何かに依存して生きていくこととなります。
依存先を分散すれば、1つ1つの負担は減るのです。趣味や、やりたいことも豊富に求めましょう。
上記の鉄則を守っても人間関係そのものが苦手…という方もいるでしょう。そんな方におすすめなことも同時にお伝えしていきますね。
3.それでも人間関係に悩む方におすすめしたい、シンプルなこと
そもそも人間関係に無理はないか?を考えてみましょう。
人間関係の無理…です?
人間関係の苦手な方は、無理をするケースが多いんです。
「友達100人できるかな。」の歌がありますよね。
実際、友達100人いたら維持が無理でしょう。
他にも、人間関係は適切な範囲があるのです。友達や癒される人は少数。大半の人は、挨拶程度の関わりなのです。これがわかると、人間関係の無理がなくなっていくのですね。
人間関係の数そのものを減らそう
人間関係は、良好な人が2~3人いれば満たされます。質であり量は問題ではありません。
寂しさから人間関係を闇雲に増やすので、間違った人との関わりが増えてしまうのです。
- 1年に1人、良好な人ができたら大成功
- 大好きな人を増やすより、問題のない人を増やす
- 友達予備軍を増やす
この3つを心がけましょう。
また、そもそも人間関係が重要な価値観でないケースもあります。
人間関係より自分の時間の方が重要なのに…人間関係を増やしたらモヤモヤするでしょう。自分のやりたいことを増やせば、相対的に人間関係を減らせる可能性もあるのですね。
協調性はあるけど、人との関わりは一定の距離感にする。愛想のいい一匹狼の考え方もおすすめです。こちら、別記事で書いていますので、ぜひお役立てください。
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愛想のいい一匹狼になるステップはニュースレターの無料登録特典でお話中です
大半の関係性は友達ではなく「仲間」
友達の上位が仲間と思っている方も多いでしょう。仲間とは共通の目的を持つ団体です。
わかりやすいのは職場ですね。職場は「そこで働く」目的があります。でも友達ではありません。全員と仲良くする必要はないのです。
この感覚だと距離感を間違えなくて済みそうですね!
相手と自分の関わりを間違えないからですよね。
ですので、習い事やスポーツジムのスタッフさんを友達扱いしても…関係性がギクシャクすることもわかるでしょう。
でも共通の目的に対しては「気軽な相談が可能」ともわかります。
ママ友、パパ友も子どもたちが共通の学校に通っている仲間です。単なる情報交換の仲間ですので、ランチだったりお互いの家の行き来に発展して…モヤモヤすることが多いのですね。
深く仲良くなると、仲が悪くなるケースもある
先ほど「人間関係は適切な距離がある」と言いました。
仲良くなると逆にモヤモヤすることがあるんです。あえて距離を取った方が「お互い関わりが多くなくてラク」なケースもあるのです。
以下の私のスレッズ投稿も参考になります。
投稿者: @ryo_shigotoThreadsで見る
以下、該当している部分がありませんか?
- お互い何でも話そうとは思わない
- 自分の時間がたっぷり欲しい
- 連絡は少ない方がラク
- 一緒に居て楽しいのは嬉しい
- 時間を決めて人と付き合いたい
- ダラダラするなら、一人で趣味に没頭したい
- 挨拶や少しの雑談をする程度がラク
- 大人数でワイワイするのは苦手
- あまり意見をされたくない
- 不必要に人を頼ろうとは思わない
- 問題を持ち込まれたくないし、持ち込みたくない
- お店でも常連ではなく「単なる客」くらいで扱われた方がラク
- ワンシーズンに1回会うくらいで満たされる
- 相手の1番でなくてもいい
最後に人間関係で切っても切り離せない、寂しさや孤立・孤独感についてもお話していきます。
4.寂しさ、孤立感とのバランスを取ろう
寂しさは食欲レベルで強い感情です。必ず寂しい日が来ます。
好んで人間関係を減らしても、どこかで寂しいなと感じてしまうのです。これは仕方ありません。
お腹が減ったらご飯を食べますよね。これと同じく、寂しくなったら寂しさを解消できる方法を複数持っておきましょう。
おすすめは以下のことです。
- 行きつけのお店を作る(特に夜、行ける場所)
- いつでも行ける習い事(スポーツジムなど)
- 自分が主体となる発信場
- 動物と触れ合える場所
もちろん、寂しくなった時に話せる友人を作るのも大切です。
人間関係を減らすことは人間関係をゼロにすることではありません。
寂しいからと人間関係を増やしすぎるケースがあります。
人間関係を増やした結果「やっぱり人間関係を減らしたい」と思うのです。
そこで、寂しさを「寂しい一時的な状態」と捉えることが必要なのですね。
まとめ:苦手な人からは素直に離れましょう
苦手な人は寂しさ解消になりません。あなたにとってマイナスとなる人間関係です。
苦手な人に頼らずとも、自分を保てる環境を作ることが大切です。もちろん、苦手な人に依存しない心理的な学びを深めることも必要でしょう。
1度、苦手な人から離れられるようになれば、この先の人生ずっと人間関係で悩みづらくなります。
今回の内容をぜひ繰り返し学び、知識に加えてください。
以上、今日はこんなところで終わりますね。Blue Rat WebのRyotaでした
YouTubeでも毎日、人間関係のことをお話しています
質の高い人間関係に囲まれる方法も解説しています
私の著書となりますが、断り方・ネガティブの表現等を解説しております