いつも同じ銘柄のお酒を買っていませんか?
お気に入りの1本があるのは素敵なことです。しかし、時に話題の物に手を出してみるのも新しい発見があります。
今回、映画「君の名は。」の舞台となった岐阜県飛騨地方を訪れました。酒蔵で劇中に登場した「口噛み酒」の容器をモチーフにした日本酒を購入することができたのでご紹介します。
渡辺酒店の「蓮菜 聖地の酒」
飛騨市渡辺酒造店は飛騨古川にある老舗の酒蔵です。
「君の名は。」は飛騨古川の街並みをモデルにしています。渡辺酒造店の19歳女性社員2人が「君の名は。」に登場したお酒を販売できないかと社長に提案。このお酒が誕生しました。
販売直後に新海誠さんからツイートされたことで話題となります。予約しても1ヶ月先まで手に入りません。酒蔵に行った所、たまたま11本だけ残っており購入することができました。聖地の酒を提案した女性社員が巫女さん衣装を着て販売している点からも力の入れようが伺えます。
(風)でよかった……。 https://t.co/VuP9T8x8st
— 新海誠 (@shinkaimakoto) November 3, 2016
この「風でよかった」の意味は、「口噛み酒的な日本酒で安心した。」という意味です。なぜなら、口噛み酒は凄い方法で作られるためです。
口噛み酒とは
その名の通り、米や木の実を口で噛んで造ったお酒です。
デンプンを持つ食べ物を口に入れて噛むと、唾液の中に含まれる「アミラーゼ」がデンプンを糖にします。これを容器に入れて溜めておくと糖が発酵しお酒になります。
これが口噛み酒です。
TIPS:聖地の酒は何から造った?
「蓮菜 聖地の酒」は口噛み酒ではありません。ですが、飛騨産の酒米「ひだほまれ」を使い井戸水を汲み上げて醸した純米吟醸酒を容器に入れています。
渡辺酒造店は最新の機械と古くからの手法を組み合わせてお酒を作っています。古川の氷点下7度を記録する寒さも美味しい日本酒の要因となっています。空調完備して造られたお酒とは味わいが違いますし、蒸し米が冷えやすく、水の雑菌も少ないためです。
聖地の酒を実際に飲んでみた感想
口当たりが軽く、柑橘系の風味がします。最初、果実酒を飲んだかと間違えるほどのフルーティー加減でした。後から日本酒の風味がやってくるため、数段階に分けて味わいを楽しめます。純米吟醸酒なので美味しいのは当然と言えば当然ですね。
容量420mlに対し、価格は税込み3,240円とかなり高価です。
酒蔵でお酒を買う、という楽しみ方
あなたはお酒をどこで買いますか?
- 酒屋
- 通販
- 居酒屋で飲む
の何れかではないでしょうか。私もしばらくはそうでした。
酒蔵に行くとお店には出回らない限定品や新酒を買うことができます。同じ銘柄を飲み始めるとより美味しいお酒を見つける確立は減ってしまいます。
酒蔵で試飲をしながらお気に入りの1本を見つけるのも粋なものですよ。
今回、渡辺酒造店で聖地の酒を取り扱っていることを知りませんでした。酒蔵見学をした後にたまたま残っていたため購入となりました。限定品なのでいつかは販売終了となるでしょう。その前に買えたことがラッキーなだけでなく、ここで出会わなければ一生飲むことはできませんでした。
酒蔵見学で感じたこと
飛騨高山で2つの酒蔵を見学しました。また、恵那でも酒蔵を見学したことがあります。
渡辺酒造店を見学する際は靴裏と手を消毒を行いました。他の酒蔵では消毒がありませんでしたので、雑菌に対する意識が高いなと思いました。
最新の設備を取り入れている点も好感が持てました。それだけ良い製品を安く販売できるためです。
製造の裏を見せてもらうとお酒に対する意識が変わります。渡辺酒造店は「蓬莱」という銘柄で知られておりますので、蓬莱も飲んでみたいなと素直に思うことができました。
まとめ
話題の映画モチーフの日本酒なので「映画を見ながら飲む」という楽しみ方ができますね。味わいを楽しむのはもちろんですが、お酒と映画は切っても切れない中です。
007でお馴染の「ヴェスパーマティーニ」や「テキーラサンライズ」が有名ですね。
映画の主人公になった気持ちを楽しむために、あなたも話題の1本を試しに買ってみませんか?新しい出会いがあるかもしれませんよ。
しかし本当の口噛み酒はどんな味なんでしょうね。